蒸したお米と種麹を使い、米麹を作ります。
弊社の麹造りは、総破精で、酸素量が多く、捌けの良い麹を造るように心がけています。
このような麹を使用して醸した焼酎の酒質は、味わいがしっかりと濃醇で膨らみがあり、
のど越しが柔らかで優しいものになります。
米麹に酵母とお水を足し、1次もろみを作成します。
私共の蔵で使用している一次甕は、200年~400年前に作られた
三石和甕を創業以来100年間使い込んだものです。
甕は地中に8割ほど埋設してあり、外気温に左右されにくく、
安定した発酵が維持できるので、麹が精製した各種酵素を
最大限活かすことができます。
六日後、蒸したお芋とお水を足し、二次もろみの仕込みに入ります。
二次仕込みも地中に埋設したタンクを使用しており、
櫂要れ作業を最低限に抑え、時間を掛けて二次醪の発酵を
持続させる仕込を行っています。
弊社で使用する蒸留器は、
オーソドックスで長年使われてきた形態の蒸留器です。
焼酎に、香味がしっかりと濃く、豊かに出るような
蒸留が行われるように調整しています。
焼酎は時間をかけて適切に保管すれば、
ゆっくりと味が熟成していくお酒です。
蒸留したての焼酎は、炭酸ガスが含まれており、
味に刺々しい刺激があります。
おおよそ1年経つと、角が取れて丸みを帯びた味わいと、
ふわりと優しい香りをもつようになります。
弊社では、古酒以外の製品でも、
ほとんどを最低2年以上熟成させてから出荷しています。
食中酒としておいしく飲むためには、
それ位の時間をおき、香り、味わい、のど越しに
柔らかさを持たせる事が必要と考えるからです。